工人舎SA5SX04A使用感

ここ最近、ASUSのEeePCが起爆剤になり通常のノートパソコンよりも更に小型なパソコンが人気上昇中のようで、あちらこちらのメーカーから新しい機種が発売されています。
実は私も少し以前に工人舎のSA5SX04Aを買っていましたが、これを買うときは同等のものとして初代EeePCぐらしいか無かったのに半年経たないうちにこんな事になろうとは。もうちょっと待てば良かった、と後悔しています。
さて、購入したSA5SX04Aですが、最初は何とかなるだろうと思っていたキーボード周りにの使いにくさから、放置状態になっていました。もったいないので値段が付くうちにと、本日AcerのASPIRE ONEに買い換えてみました。こちらについてはまた後日書きます。

さて、今日は書き溜めていたメモから工人舎SA5SX04Aの使用感を書いてみました。すでに後継機種が出ているようですので中古購入の参考にでもどうぞ(笑)。なお、メモはSA5SX04AでFireFoxを起動し、グーグルドキュメントで作成していました。

内蔵無線LAN

Windows起動時に毎回Fn+ファンクションキー4を押して無線LANをオンしないと無線LANが使用できません。家で使うには面倒なので常時オンに設定したいのですが、BIOSのそれらしい設定を変更しても動作は変わらないようです。どこで設定するのでしょう。

キーボード

キーのサイズはかなり小さいですがキータッチは心地良く、ストロークもそこそこ確保されています。キートップが真っ平らなので少し凹ましてくれれば更に良くなるかと思います。ただし、かなキーのレイアウトはかなり変則的な配置になっており、かな漢字変換を常用する者にとってはかなり使いにくいレイアウトです。

  • シフトキーが左側にひとつしか無いので左手で入力する「っ」、「ぁ」等の小さい文字の入力がしづらい。
  • 濁点「゛」はキーの幅が異様に狭い。
  • 半濁点「゜」は妙な位置にある。「む」、「ろ」、「へ」、「け」も同様。

キー位置が全然違うところにあるのには困りものです。おまけに「け」のキーはカーソルキーの向こうと、とんでもないところに有るため、間違えてカーソルキーを押してしまいます。濁点「゛」はそこだけ急にピッチが変わるのでギリギリ押せるときと、隣のキーを押してしまう時があります。このように、かな入力で日本語の文書を打つときはリズムが乱れてかなり打ちにくいです。
もちろんローマ字漢字変換に切り替えれば問題は解決しますが、ローマ字入力には慣れていないので全くスピードが上がらず、結局かな入力でこの文書を書いています。

▽変なレイアウト

sa5sx04a-01

タッチパッド

小さいながらも普通に使えます。ただ、個体差なのか、うちのSA5SX04Aは右のキーにクリック感が無くなる時があります。また、滑りは良いですがうまくスクロールさせるにはコツが必要でスクロールさせたつもりが単にカーソル移動であったりします。

液晶ディスプレイ

7インチの液晶を搭載しており、解像度は1024×600ピクセルとそれなりにあるので実用性は高いですが、文字はやはり小さく感じられます。搭載されている液晶の視野角も広くてコントラストも十分高いですし、輝度調整も液晶の左側に調整ボタンがあり、気が利いています。
本機の特徴であるディスプレイ部が回転する機能はおもしろいです。キーボードが必要なければディスプレイをひっくり返してコンパクトなタッチパネルPCとして使用できます(リバーススタイルというそうで)。また、ディスプレイ横にもマウスカーソル動かすジョイスティックみたいな物と左右のマウスボタン、スクロールボタンが用意されています。しかし、スクロールボタンの使い勝手はよくありません。押すと一画面分スクロールしてしまい、見ている位置を見失うのでブラウザ使用時はもっぱらカーソルキーを使っています。カーソルキーはキーボードにあるので普通のノートPCのようにして使うことになり、結局リーバーススタイルでは使用していません。

タッチパネル

液晶はタッチパネルが組み込まれています。しかし、タッチしたところにマウスカーソルが移動したりクリックした時のように動作しますが、指先では狙ったところこなかったりするため少々使いづらいです。Ipod Tuchみたいな操作ができれば価値がありますが、使いにくいので外してコスト下げた方がいいですね。あと、モバイル用途で使われることが多いはずですが、付属のタッチペンを収納するスペースぐらいは用意して欲しいです。本体と別にペンを持ち歩くとすぐに紛失してしまいます。

発熱は多い

発熱は想像以上に多く、特に底面が熱くなります。夏場はひざの上に置いての使用は避けたいです。また、布団の上に置くとかなりの温度上昇になります。

バッテリ

標準バッテリは比較的コンパクトで2~3時間は十分使用できます。さらに長時間のモバイル運用をしたい場合は別売りで大容量タイプがあります。

配置が悪いLED表示

ACアダプタの状態や充電中の表示はディスプレイの液晶の真下にLED表示されています。でもこの位置ではディスプレイ部を閉じると見えなくなります。一方、ハードディスクのアクセスランプやキーボードの状態表示は本体の手元側にあり、こちらはディスプレイ部を閉じても良く見えます。でも、操作する際はキーボードに手を置くと自分の手が邪魔で全く見えません(笑)。どういう意図でこのような配置にしたのかよくわかりませんが、これらの配置を逆にして貰えるとありがたいです。

紛失しそうなカードスロットのカバー

本体左側面にCF用カードスロットが、本体前面にSDカードスロットがあります。しかし、コストの制約か、スロットのカバーは着脱式になっていてカードを入れる場合はカバーを取り外しどこかに保管する必要があります。モバイル用途では使い勝手が悪過ぎです。おまけにリリースレバー等が無く、引っ張り出す方式なのでかなり抜きづらいです。

パフォーマンス

本機のCPUにはAMDのGeodeが搭載されていますが、ビデオの再生等は少々きついかもしれません。最近ではホームページに広告として掲載されている小さなフラッシュ動画をよく見かけますが、このようなものでもカクカク再生になったりしたので動画再生はあきらめた方がよいです。
普通のアプリでもハードディスクが原因と思われるアプリ起動時のもたつきを感じます。FireFoxは仕方ないと思いますが、軽いOPREAでもこの傾向が見られました。ただし、動き出すとあまり遅さは感じられません。この文章自体もオリジナルはFireFoxとグーグルドキュメントを利用して作成しましたが、一度FireFoxのウィンドウが開いてしまうとストレス無く編集できました。なお、MSのオフィスはテストしていませんが多分つらいかと思います。

外形・デザイン

ディスプレイ部を閉じると変則的な形状で、しかもゴツゴツしたデザインであるため、かばんに突っ込むのはクッション付きのカバーが欲しくなります。しかも横から見たときにくさび形になっているためかばんに入れると収まりが悪いです。おまけに後ろの方は意外と厚みがあって邪魔になります。やはり厚みは均一で薄い方が持ち運びしやすいですね。
大部分の表面は光沢があるため、見た目は綺麗ですが持ち運びや操作時に指紋が結構付きます。特に液晶の横はスイッチや方向パッドがあるので脂性の私が触ると指紋だらけになるうえ、場所的に目立つのでもう少し配慮が必要かと思います。

▽左側面からみたところ

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総評

適度なパフォーマンスを持ちつつ、十分コンパクトでかつ軽量であるため持ち運びは苦になりません。また、液晶も明るいため屋外でも日陰に入れば問題無く使用できます。一方、購入前に面白そうと思っていた、ひっくり返せるディスプレイとか、タッチスクリーンとかは実際使ってみると私にとっとては単なる無駄でした。また、すでに指摘しているように些細なことですが、モバイル用途には不適当と思われる点もいくつかあり、より実用性を高めるため改良が望まれます。個人的にはキーボードのかな文字レイアウトを何とかして欲しいところです。

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