Linux事始め-Ubuntuにはまりそう

先日、近所の本屋で立ち読みをしていたところ、妙なタイトルの本が目に付きました。大きな文字で「Ubuntu」なんじゃこりゃと思って手に取ると「毎日使いたくなるデスクトップLinux」とサブタイトルがあます。なるほどLinuxのディストリビューションか、変な名前、と思いながらぱらぱらページをめくるとUbuntuは誰でも簡単に使えることを目指しているとのこと。なるほど~

 

Ubuntu World

手に取った本はUbuntu World(ウブントゥワールドVol.1)(アイ・デー・ジー・ジャパン)というDVD-ROM付きのムックでした。更に読み進めると簡単にOSのインストールが出来て、なんとDVD-ROMから直接起動出来るとのこと。実は以前からLinuxは一度試してみたかったのですが、インストール作業が大変そうで中々踏み切れませんでした。本屋でかなり長く粘っていた(笑)のと価格も安かったのでとりあえず買ってみました。

Ubuntu、DVD-ROMからあっけなく起動

起動できるか半信半疑でしたが、家に帰ってノートパソコンで付属のDVD-ROMを立ち上げてみました。最初にメニューが表示されるので「コンピュータに変更を加えないでUbuntuを使ってみる」を選択します。
長いロードの後、綺麗なディスクトップが開きました。オープニングサウンドも鳴り、液晶画面の解像度も正しく設定されているようです。おまけに接続しっぱなしのUSBマウスもちゃんと動いていたのでデバイスはかなり良く認識されているようです。こんなに簡単に動いていいのだろうかと、少々ビックリでした。
DVDで起動したまま、ディスクトップのあちこち触ってみるとDVDにアクセスするため少しもたつきますが、付属のアプリはそのまま動くようです。普段の操作はGUIで出来るようになっているみたいでWindowsユーザーでもすぐに慣れそうです。
なお、私のPCではオープニングのサウンドがフルボリュームで出ていた様なので、あわてて音量を下げました。テストされる方は注意してください。

ノートPCにインストール

ひとしきり触ってみて結構面白そうだったのでこのノートPCにインストールしてみました。ちなみに機種は少し古いソーテックのAfinaでAMDの互換チップが載っています。
インストール方法は現在インストールしているWindowsXPとデュアルブートも可能らしいのですが、このパソコンはサブ機であるためここは潔くフルインストールしてみました。このためハードディスクはネイティブフォーマットへ変更し、パーティーションの切り直しも行っています。

インストールの準備

私はムック付属のDVDからUbuntu8.04をインストールしましたが、Ubuntuの日本語ローカライズ版をダウンロードページからダウンロードしてインストールディスクを作れば同じようにインストールできると思います。なお、実際にインストールする前にDVDやCDから直接Ubuntuを起動し(ライブCDと言うらしい)、あらかじめ動作確認を行った方が無難です。また、多くの場合Windowsのプレインストール版を使っていると思いますが、あらかじめWindowsのリカバリディスクを作っておきましょう。パーティーションでリカバリ用領域をうっかり消してしまってもあわてなくて済みます。
作業を始める前にインストール方法をどうするか、パーティーションの切り方について検討しておくとスムーズに作業を進める事ができます。
インストールの方法については以下の三種類の方法でインストールすることができます。
1)クリーンインストール
2)Windowsを残して新たなパーティーションを作成し、そこにUbuntuをインストールする。
3)Windowsのファイルシステム上に仮想ディスクファイルを作成し、そこにUbuntuをインストールする。

2)と3)はいずれもWindowsとUbuntuのデュアルブートになります。2)のケースではハードディスクにパーティーションを新たに作成しますが、Ubuntuのパーティーションツールは今あるパーティーションの容量を減らして空き領域を作ることができるのでWindowsのパーティーションを消して分割し直す必要はありません。
3)のケースはWidowsで使用しているファイルシステム上にWubiというツールによって仮想ディスクファイルを作成し、そこにUbuntuをインストールするやり方で若干パフォーマンスが低下するようです。

私はWindowsとリカバリも消して綺麗さっぱりの状態にしてからムックの記事に従って次のように三つに分割してみました。各容量は適当に配分しています。記事によるとhomeディレクトリは別のパーティーションに分けておく方が幸せになれるらしいです。
/dev/hda1(ext3) 12GByte /(root用)
/dev/hda2(ext3) 24GByte /home用
/dev/hda3(swap) 4GByte  (swap用)

インストールの流れ

ここで簡単にインストールの流れを説明します。今回はクリーンインストールを行っています。
基本的にはウィザード形式でインストールの設定ができるのでWindowsXPをインストールするの大差無いでしょう。

DVDをドライブに入れて再起動すると、インストール方法の選択肢が表示されます。「Ubuntuをインストール」を選択します。
しばらくするとインストール用のウィザードが表示されるので指示に従って設定を行います。
1)言語設定
2)タイムゾーンの設定
3)キーボードの設定
ここでしばらくディスクアクセスが続きます。

4)パーテーションの設定
必要に応じて設定します。
元のパーティーションは全て解除し、パーティーションを切り直します。

5)「あなたは誰ですか?」
ここで名前、ログインID、パスワード、コンピュータ名を設定します。
6)インストール設定の確認
設定を表示するので内容を確認します。次へ進むとインストールが始まります。

この後はしばらくフォーマット、ファイルのコピーが行われます。

全てのコピーが完了するとリブートするか聞かれるのでリブートのボタンをクリックします。この時DVD-ROMを取り出せないようです。そのままにしておくと途中でドライブが開き、ディスクを取り出してくれ、とメッセージが出ますのでご心配なく。

リブートすれば太鼓の音と共にログイン画面が表示されるはずです。初めてUbuntuのインストール作業でしたが作業時間はおよそ30分ぐらいで終了しました。パーティーションの容量に悩まなければもっと早くインストールできたと思います。

インストール後にすること

まずネットワークを設定し、インターネットに接続できるようにします。
ネットワークの設定を行った後、!アイコンが上側のバーに表示されるはずです。これをクリックするとアップデートマネージャが起動し、アップデートの情報をチェックしてくれます。
アップデートされているパッケージが見つかればリストに表示されるのでアップデートを行いましょう。インストール後、初めてのアップデートの場合は量が多いのでかなり時間がかかります。

アプリケーションは

Ubuntuをインストールするといくつかのアプリケーションがあらかじめ使えるようになっています。それ以外の物については自分で探してインストールすることになりますが、「追加と削除…」や「Synapticパッケージマネージャ」によって簡単にリポジトリからダウンロードし、インストールしてくれます。Ubuntuのリポジトリに登録されているのは再配布の制限が無いものだけですが、それでも本記事作成時にはおよそ2万5千個のパッケージが登録されていました。何があるのか見るだけでも大変です。なお、1パッケージ=1アプリではありません。また、多くのアプリは英語メニューのままです。この場合でも日本語で問題無く使用できる場合が多いですが、たまに日本語の入力ができない物もあります。
こちらのサイトでは多数のアプリが紹介されていますのでとても参考になります。
3、Ubuntuソフト・カタログ

UbuntuにはウェブブラウザとしてFireFox3のベータ版が標準でインストールされています。FireFox3の正式版公開から2日ほど遅れましたが、リポジトリよりアップデートされました。このように使用中のアプリがアップデートした場合も通知してくれるうえ、アップデートも行ってくれるためWindowsよりもはるかに便利です。

これから

私はWindowsのファンや信者ではありません。どちらかと販売戦略や開発スタンスの面でMSはきらいです。一度OS/2へ移行したことがありましたがOS/2自体がフェードアウトしたこと、3Dを始めた事により結局Windowsに戻りました。
まだUbuntuは数日間しか触っていませんが、かなりいい感じです。また、Linuxのコマンドはlsぐらいしか知りませんが、コマンドを打つこと自体にアレルギーは無いのでこの辺りでLinuxの勉強を始めようかと思います。

今後も3D系とハードウェア(スキャナとかプリンタ)に絡む部分はWindowsをベースに使うつもりですが、プライベートで使うアプリのほとんどはLinuxでもまかなえそうなのでWindowsから移行できるようあがいてみたいと思います。

▽Ubuntuのディスクトップ(FireFox3を起動しています)

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Linux事始め-Ubuntuにはまりそう への2件のコメント

  1. アッキー より:

    うちのAcer ASPIRE oneに8.04がインストールできなかったのですが8.04.1だと無事インストールできました。本当に助かりました。
    教えてくださってありがとうございました。m(__)m

  2. たが より:

    おー、いけましたか。よかったですね。
    うちのASPIREも無事インストールが終わったのでこれから試してみようと思います。