modo-使用感

3D CGソフトのmodoの新バージョン301の発売が正式に発表された。
現行バージョン203を買ったばかりなので少し複雑な気分・・

新バージョンはスカルプト関連のツール追加とアニメーションを行うための時間軸追加が大きな目玉らいしい。
スカルプトとは最近のCGソフトのトレンドで3Dモデルの表面をツールでなぞり、表面にでこぼこ作ったりする機能で有機的な形状作成に威力を発揮するもの。管理人はあまり有機的な物は作らないがなかなか面白そうな機能である。

ただ、今回のバージョンアップで気になる点がある。時間軸の追加によるキーフレームアニメーションは可能になると発表されているが、ボーンの追加が発表に含まれていない。・・ひょっとしたらボーンは今回追加されない??
ボーンはポリゴンメッシュに骨格を埋め込み、それを動かすことによりポリゴンを変形させるものでキャラクターアニメーションによく使用される。ボーンは静止画を作るときでもポーズ付けに利用できるのでアニメーションしなくても欲しいな。

まあ、新バージョンをあれこれ言う前に現行バージョンでmodoの使い方を早く覚えよう。
現在コンタックスのカメラG2をモデルにしてmodo203でモデリング作業を行っているので簡単に使用感をリポートしよう。

modo203は国内販売元のマーズさんから直接日本語のパッケージ版を購入した。ダウンロード版もあるが値段が同じだったこと、紙のマニュアルがあったほうが便利なのでパッケージ版を購入した。ちなみに付属マニュアルは今ではあまり見かけなくなったバインダー式のものが付属していた。ページ数が多いと製本されたものよりもこちらの方が扱いやすくてグー。

まだ正式サポートされていないVistaのマシンにインストールしたが、他のCGソフトではOpenGL表示に異常が見られるケースが多発する中、正しく表示されているようである^^

modoは非常に多くのモデリングツールを備えており、また、各ツールのプロパティが豊富にあるためどのツールをどう設定すれば望みの効果を果すか分からず、最初は戸惑ったが慣れてくると手放せなくなる。ただ、機能の豊富さ故、どうしてもマウスだけで操作すると目的のツールにたどり着くまでに手数がかかるのでよく使うショートカットキーを憶えないとサクサク使えない。

多くのモデリングツールはマウスによるインタラクティブな操作以外に数値入力を受け付けてくれるので寸法がはっきりしている物をモデリングするときは非常に楽である。今作っているモデルも大雑把な外形の2Dテンプレートは用意しているが、細かいところは実機から採寸しながら作っているので押し出し等は数値入れるほうが手っ取り早い。

テンプレートであるが、写真等の画像データをテンプレートとして表示することもできるが、今回用意できたデータの解像度が低くい上、G2のボディも曲線が多くて見難いので一旦コーレルドローに持ち込み、縦横比を修正した上でベジェ曲線でトレースしてイラストレータ形式で書き出した。このデータをmodoにインポートしてテンプレートとしている。
大分後で気がついたのだが、インポートしたイラレのデータでもmodoのベジェ曲線として編集でき、フリーズすればそこにポリゴンの面を張ることも可能。これを使えば断面が複雑な形状でも押し出し方向の形状が単純だと2Dデータを元に簡単に立体化できる。むむ、早く気がつけば・・
でも、このベジェ曲線のテンプレートは意外な場面で活躍した。modoの面白い機能の一つに「二次元ドリル(2D Drill)」というものがあり、これは二次元ポリゴンの形状で対象をくり抜いたり、スライスできる便利ツール。テンプレートには開口部等も位置合わせのために描いておいたので、これを利用してボディをスライスすると簡単に開口部を作ることができた。

エッジ関連のツールも充実しており、ポリゴン上をスライドさせることや新たなエッジ追加も簡単にできる。特にエッジスライスツールを使用すると連続したエッジをポリゴン上に自由に追加することができるのでポリゴンの流れを手早く変えることができる。

使い始めた時につまづいた点をご紹介。

・ベジェの編集はポリゴンモードで行う。
作成済みのベジェを再編集するときはポリゴンモード以外だとベジェツールを「編集」モードにしていても「追加」に切り替ってしまうためクリックした途端に新しいポイントが配置されてしまう。管理人はベジェ曲線=エッジモードと思い込んでいたのでエッジモードで編集しようとしたら・・
modoでのベジェ曲線の扱いはマニュアルに記載されていないので情報パネルでポリゴン扱いになっていることに気が付くまでかなり時間かかった。

・直線を作成したいときはペンツールを使用する。
ペンツールはmodoツールのポリゴンタブ内にあるが、種別を切り替えるとポリゴン作成以外にラインを引いたりポイントを打つ事ができる。エッジタブやカーブタブ内に有りそうだが・・アイコンがポリゴン作成みたいな感じなのでこれも存在に気が付くまで時間がかかった。

基本的な操作面ではアクションセンターの概念や3D CGでレイヤーを用いるソフトは初めて使用するので少し戸惑った。まあ、慣れの問題でしょうけど。

下のスクリーンショットはmodoの画面でG2の露出補正ダイヤルを製作しているところ(ほぼ完成だが)。ダイアルのローレットをデフォルメしすぎた(^^;

※この記事は旧ブログ-レンズの向こう(@ブログ人)にて公開していたものです

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