プロの技

この間の日曜日、子供向けの写真スタジオに行って来た。
とは言っても撮る方でも無く、撮られる方でも無く、ただの運転手なのだが。

この日は弟の下の子がお宮参りだったので、写真スタジオで記念撮影だったのだ。
午前中にスタジオに入ったが、すでに人でいっぱい。みんなお宮参りの記念撮影に来ているようで、子供連れ夫婦にじいさん、ばあさんのグループであふれていた。

広い部屋の壁際の四箇所にロール式のバックが用意してあり、天井吊りのストロボを移動させて同時に二ケ所で撮影できるようになっている。仕切りも何も無いので待っている間に他の人の撮影を見ることができる。

ここのシステムはデジタル化されており、カメラから伸びるケーブルで撮影データを吸い上げてサーバーに溜めるようになっているらしく、撮影後すぐに写真のセレクトを行えるようになっていた。赤外線の受光部のようなものがあったのでもしかしたらワイヤレスかもしれないが。

ところでカメラは2台あったがハッセルやマミヤの中判カメラにデジタルバックを取り付けたものではなく、見たことが無い謎なカメラがついていた。
撮影の邪魔にならないようにあまり近くに寄らなかったので詳しく見れなかったがファインダーが無く、カメラマンは後ろについている液晶モニタを見ながら構図を調整していた。
この画面にはセーフエリアを示す四角い枠と中央一箇所とその周囲四ケ所に測距エリアらしき表示があった。どうもオートフォーカス付きらしく、そこに被写体の顔を合わせて本体のボタンを押すとしばらく青く点灯し、消灯後にカメラマンが構図の調整を行っていたから間違いないと思う。

ライティングは大型ストロボが正面上一灯、右上一等の二灯ライティングでどちもソフトボックスを使っていた。
ストロボは天井吊りであるが、レールがあるので前後に動くようになっていた。ここにも謎が・・
カメラマンの方は時々ストロボを動かしているが、場合によっては別のバック紙のところまで動かしているのに誰も露出を計っている様子はなかった。
普段撮りなれているから、露出はカンなのか!?しかし、絞りの変更をしているようにも見えなかった。オートフォーカスまで付いているのでストロボの調光もできるのかな。不思議だ・・

ここのカメラマンとアシスタントは全て女性。しかも比較的若い。子供相手の撮影なのでおっさんがやるよりもいいのだろう(笑
見ていると子供の年齢層でカメラマンの対応が違う。小学校に入学する男の子にはおしゃべりでリラックスさせ、少し笑顔が出たところですかさずパシャ。このぐらいの年齢になるとレンズを見てと言われるとちゃんと見てくれるので撮影は楽そう。

しかし、幼稚園ぐらいの子供はかなり難しそうだ。このあたりがカメラマンの腕の見せどころか。
カメラマンの持つアンパンマンの描かれた小さなタンバリンを子供に叩かせ、時折叩く直前にひょいと引っ込めて空振りを誘う。子供の方は思わず笑みがこぼれてくる。表情がゆるむとカメラマンは後ろに下がりながらタンバリンをレンズの直前まで持って行き、ぱっと引っ込めると同時にケーブルレリーズでシャッターを切る。子供の目線はタンバリンを追いかけたままレンズを直視することになり、見事に目線がきた状態で撮影されしまう。なかなかの技である。

うーん、似たようなテクニックをとごかで聞いたことがある・・ああ、猫じゃらしだ^^(ペット系の動物写真ですね)

弟の上の子は三歳の女の子なのだが撮影後のセレクトで見てみるとほとんどのカットで目線がきていた。笑顔もばっちりである。
しかも弟まで歯を出して笑っているのがあった。おい、子供向けの技だぞ^^;

主役である下の子はまだ生まれて2ヶ月程なのでうまく撮れるかどうかは運任せだ。少しぐずった時もあったが、先ほどと同様タンバリンの音と色で気をひき、こちらもほとんどのカットで目線がきていた。表情の方は色々。他では大泣きしていた赤ちゃんもいたのでいいほうだろう。

本文と関係ないけど、写真はハーバーランドの人待ち顔のベンチと海を隔てたポートアイランド。海側と手前側はコントラストがきつかったので現像時(デジタルの)に大分手を入れました。

※この記事は旧ブログ-レンズの向こう(@ブログ人)にて公開していたものです

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